脳動脈瘤

頭の施術が得意になるきっかけとなったケースです。私の施術のことがよくわかっていただけると思います。

会社の取締役をされている方でしたが、肩こりがひどいとお見えになりました。

早速、触らせていただくとなるほど酷い肩こりです。俗にいうあんま殺しの肩でした。肩こりというよりも鎧を着ているようでした。私が圧しても何も感じません。普通固いところを圧して柔らかくなっていくと気持ち良かったり痛みが出たりしますが、私の指のある場所が何となくわかるけれど気持ちよくも痛くも何も感じないとおっしゃるのです。

これは、典型的な麻痺です。長い間肩こりが酷かったため感じなくなってしまったのです。

体には痛みを隠してしまうシステムがあります。それが常にオンになっているのです。それはもともと緊急事態用のシステムですから緊急以外はオフになっているべきです。いつまでも辛い状態が続くのでオフにできずに遂に感覚がなくなってしまったのです。

このような人は肩が苦しくて仕方ないけれど具体的にどこが痛いのかは全然わからないものです。

この方の場合も普通の肩こりとだいぶ違う感じがしました。いくら施術しても柔らかくなる気配がないのです。施術後もなんだか疲れた。特に楽になったとも思わない。とおっしゃいました。私もどうも普通の手触りではないと感じました。その方の施術の後はやけに疲れるのです。何だかおかしい、普通ではないと思ったのでお医者さんの診断を受けてもらうことになりました。

そこで脳外科の診察を受けてもらうことになりました。かかりつけ医に紹介状をいただいて専門の脳外科の検査を受けました。結果は脳の右側に動脈瘤がありました。担当の先生によると手術をするのが難しい場所にあります。今後どうするのかはすぐには決められません。動脈瘤の状態がいつ破裂してもおかしくないので生活そのものの改善も急務です。という説明だったそうです。

しかし、患者さんの生活は急には変えられません。ストレスの強い環境を変えたいのは山々ですが会社を放り出すことはできません。相談の結果、頭部の施術をメインにすることになりました。

頭の施術をするなんて一体どんなことをするのかと思われるでしょう。頭を触って何がわかるのと思いますよね。実は、頭皮と頭蓋骨の間はみなさんが思われるよりも厚いものなのです。頭の中に何らかの問題があるのは、脳の血流が悪いということです。そのような方の頭は非常に固く感じます。実際に頭を触るとやはりパリパリに固くなっていました。健康な人は頭皮が柔らかいので指先をたてて揉むと髪の毛ごと頭皮が動きます。この方は全く動きません。

体はどこを触らせていただいても脈が感じられるものですが、固くなりすぎていて脈も非常に弱く感じました。

まずは、眉間に指を置き集中して氣を送っていくと表面がジワジワしてきました。指先で感じる脈も最初は遠いところで微かに聞こえてくるような感じでしたがそのうち強くなってきたのです。そして指先がもっと奥にスーッと入っていく感覚になったときスヤスヤ眠り始めたのです。眉間から頭頂部のラインを一通り施術して次に頭全体を触っていきました。すると柔らかくなりやすい個所といつまでたっても固いままの個所があるのがわかりました。

後日、頭部CTの画像によるとここに動脈瘤があったと教えていただいた箇所とほぼ一緒でした。

その方の場合、頭頂部からすこし右側で耳に寄った部分が特に固かったです。他にも柔らかくなりにくい箇所がありました。お見えになるたびに頭を集中的に施術していたらあれほど酷かった肩凝りも柔らかくなり始めたのです。

普通の肩こりは背中、肩甲骨と背骨の間で心臓の真裏、肩甲骨周り、首の骨の7番目の第七頸椎、首の横の筋、後ろの筋、最後に後頭部の首との境目という順番で施術していきますが肩こりを良くするためには頭から施術しなければならない場合もあるのだという発見をしたケースです。

その後も脳外科の診察も受けていました。何度目かの頭部CTを撮った時、技師のコメントがついてきたのだそうです。それによると、これくらい大きな脳動脈瘤なら血栓があちこちにあってもおかしくないけれど血栓はどこにもなく血管が非常にきれいな状態であるということでした。

それを受けて、担当医の先生が血管のこのコンディションなら危険を冒してまで手術をすることはない。このまま投薬で様子をみましょう。このまま安定していれば、まず問題ないだろうとの結論になったのです。

現在、その方は別の会社からヘッドハンティングされ元気にご活躍されています。今までの会社で受けていたストレスからも解放され、私のところにもほとんどお見えにならなくなっています。

半年に一度、頭部CTを撮っているということなので安心しています。今では年賀状をいただく度にお元気で何よりと思っています。

この経験をしてから頭の施術が得意分野になりました。それが現在のうつの研究につながってきています。

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